第5回MIAA チャーターメンバー 渡航議事録そのA . 平成16年4月24日
議事録作成人  鈴木 信
日 時 : 平成16年4月19日(月)〜4月28日(水)
渡航先 : ネパール カガチ村
渡航者 : 鈴木信・佐藤雅彦 (計2名渡航)
便 名 :SND〜TYO ANA3131 ・ TYO〜BKK NH915・ BKK〜KTM TG0319
     ・ KTM〜BKK TG0320 ・BKK〜TYO NH916 ・ TYO〜SND TG0642
カガチ村家畜飼育技術指導に関して、現地でまず獣医の先生と面談し、翌日実際にカガチ村まで同行及び調査してもらうことになりました。

獣医・Dr Anjir Man Singh Dangol氏
 アンジェルマン獣医は、非常に協力的で、今後もこのプロジェクトに継続的に参加して頂くことになりました。ヤギやニワトリ銀行の仕組みにも理解があり、経験・知識が豊富であることから、我々の疑問のすべてが解決いたしました。念のため獣医である証明書を頂きました。
1) アンジェルマン獣医の意見
カガチ村へ始めて訪問して感じたのは、ネパールの中でもこの村は特別遅れている。 ヤギとニワトリの飼育方法をしっかり覚えてもらって、村民の生活の支えになれば 協力は惜しまない。ヤギの有効な飼育方法とニワトリの病気対策は知識がいるが、 比較的に簡単なので良いと思う。・・・と語りました。
2)村の活動の重要なポイント   
 以前よりカガチ村の住民調査を進めていたが、そのときから村の若者のボランティアグループ Mahalac Mi Yuba Club (マハラチミ ユバクラブ)のメンバーにはお手伝いを頂いていた。今回の家畜銀行の事業でもこのグループに協力を要請した。このグループは、20代の男性20名ほどで結成されており、教師もメンバーとして活動している。今回の事業では、各班の現地リーダーとなって学習してもらうとともに、実際にメンバーに加わってもらうことになった。現在、ユバクラブのメンバーを中心にカガチ村の地図の作成に入った。
3)ゼネラルマネジャー
現地統括として、ウッタムカエスタ氏にゼネラルマネージャーをお願いすることにした。 ウッタム氏は、ライオンズクラブスクンダの初代会長で、これまでも、当会と頻繁に日本語でのメールのやり取りを行ってきている。今回、詳しい事業説明を行い、理解して頂いた。プロジェクトマネージャーは、当会会長・鈴木信で、ゼネラルマネージャーはウッタム氏の予定である。 両名は、ボランティアで行動をするため給料や日当は計上しない。
4)現地マネージャー
 現地マネージャーは、カガチ村の村民ユバクラブから選び、週6日の家畜プロジェクト専属マネージャーとして勤務してもらう。現在選考に入ったところである。住民調査により、能力の確認もできているので、人材について心配はない。マネージャーはこのプロジェクトのすべてを把握し、継続的に学習してもらいながら将来は指導できるまでになってもらいたい。
5)スーパーバイザー
 スーパーバイザーも村民の中から選び、「ヤギ班」「ニワトリ班」「運営管理班」と共に、現場での作業をアンジェルマン獣医の指導のもと覚えてもらう。今のところ、各班1名の予定で人選を進めている。カガチ村の住民なので、村民と直接に対話しながら、リーダー的な活動をしていくことが望まれる。
6)ヤギプロジェクト ヤギ銀行の連絡調整役は、スクンダメンバーBharat Sthapit氏(バラト氏)にお願いした。 銀行の流れではカトマンズ市内や外部からの情報は不可欠で、マネージャー、スーパーバイザーと調整をとりながら活動していく。
7)ヤギプロジェクトのしくみ
雄一頭・雌五頭を購入し、アンジェルマン獣医の指導のもと繁殖させる。高価なやぎは雄だけ購入すれば良いとのこと。ヤギは病気にもかかりにくく、一回だけワクチンを打てば充分ということである。販売先も抱負で、売れないということはありえないということなので、安定的で有効な事業と推定されます。ヤギは1年で大人になり、3ヶ月の妊娠期間を経て、出産する。最大年2回子供を産むことが可能である。 現在、更に詳細をアンジェルマン獣医も含めて検討中です。

カガチ村の鶏舎

ひよこから育てている 
8)ニワトリプロジェクト
ニワトリプロジェクトは、スクンダメンバーLalit Lalchanラリト氏が、ひよこの手配からブロイラーチキンの販売までを担当をする。
ニワトリの飼育に関しては、以前カガチ村で大規模に取り組んでみたものの、知識不足によりワクチンを打たなかったことが災いして、ニワトリが大量に死亡し、大きな被害となった経緯がある。アンジェルマン獣医は、現在残っている鶏舎を実際に視察し、継続的な訪問指導があれば飼育は充分可能であると語った。現在、カガチ村では22ヶ所の鶏舎が6ケ所となっている。
ニワトリの種類には、レーアチキン(たまごを産む鶏)、ブロイラーチキン(食肉用)の2種があり、事業的にはブロイラーチキンに絞った方が良いとの指導であった。 一つの鶏舎には、400匹から1000匹を飼うのが一般的で、ニワトリは飼育後2ヶ月で販売する。それ以上育てても餌を食べるだけで大きくはならないとのこと。販売ルートもすでに確保してきたので、流れ的には問題なく進行すると思われる。
鶏舎は村民で建設している

ニワトリを引き取りにもきている
 

ニワトリを調理する場所

 調理されたニワトリ  
9)ニワトリプロジェクトのしくみ
ニワトリプロジェクトは、ひよこを購入し、2ヶ月間餌を与え飼育し、販売するという流れで管理する。その間、獣医の指導のもとワクチンを接種する。

バラ族の肉卸売り業者 Valley Co Store
 場所 Nayaba Zar ナヤバサール                     
10)経営者運営管理プロジェクト
 経営者運営管理プロジェクトは、スクンダメンバーAshok mallaアショク氏を中心に鶏舎の建設の手配を行う。その際、できるだけ村民に仕事を与える形で進める。また販売した売上金の管理と配分もこのプロジェクトで担当する。                 
11)カガチライブストックファンド(Live Stock Fond)
 カガチライブストックファンドは、カガチ村の家畜プロジェクトの資金を収集し、管理する。村民が協力し合い収益がでた場合には、50%は働いた村民へ還元し、残りの50%は将来の村のために基金として貯めておく。
スクンダメンバーAshok mallaアショク氏は、本年度6月からのスクンダ会長であり、我々とも非常に長く事業を行ってきた同志でもあるので、信用度は非常に高い。          
総論
 今回のネパール訪問で、当会が持ち込んだ疑問のほとんどが解決され、3年間の事業企画の後も、円滑に継続可能であると確信する。スクンダのメンバーと村民の間で、以前に家畜関連のアンケートを行った経緯があるが、村民の間ではこの事業に対する期待度はかなり高いといえる。村民の意識も高いことから、獣医の指導のもと、円滑にプロジェクトを成功に導くことは十分可能であると考えます。しかしながら、現時点において、資金面に対するJICAからの解答が、予定よりだいぶ遅れていることを懸念しております。 今回の訪問で、当プロジェクトをいつでもスタート可能な状況まで準備をしてきました。 私自身、ネパールに長期滞在することは出来ませんが、当会のメンバーと共に、できるだけカガチ村の自立に役立てるよう努力して行きたいと思います。

                                                                  以上